金型のお悩み解決事例

内閉じになる曲げ製品のプレス金型

内閉じになる曲げ製品のプレス金型

内閉じになる抜け止め機能の付いたクリップ

今回の案件は他県で断られたので、この燕三条地域で出来ないかと持ちかけられた案件です。内容は紙などを挟みこんで止める形の三角形の形をしたクリップです。さらに製品には抜け止め用の突起が両側についています。紙などを挟むクリップのスキマは1.5ミリ±0.1ミリという厳しい公差が要求されています。材質はSUSの304、板圧は0.3ミリです。製品出来上がり外形は6×15×15と大変小さいものです。

プレス金型製作上の問題点は

材質がSUS304ということで曲げ製品がプレス金型の寸法どうりに曲がらないで開いてしまう。(これを専門用語でスプリングバックといいます)

通常、曲げプレス金型はスプリングバックを見込んで金型寸法を決定しますがスプリングバックが大きいと金型製作が難しくなます。製品自体が小さいので曲げプレス金型の強度不足が心配されます。

プレス金型による製品加工工程について

以上の問題点を考慮してプレス金型による製品加工工程は、①外形・穴抜き②一曲げ、抜け止め加工③二曲げという加工工程に決めました。

結果として図面どうりの製品を作ることが出来ました。

しかし、スプリングバックの量が大きくプレス曲げ金型の形状を決定するのには苦労しました。

曲げによる加工硬化について

プレス曲げ金型で、何回でも曲げ加工をしているとだんだん材料が硬くなってきます。(これを専門用語で加工硬化するといいます。)そうすると、後工程ななるほど、スプリングバック量が大きくなり金型製作も時間が掛かります。時には、加工工程を増やしたりしなければならない場合が生じます。

最悪の場合、加工工程の途中で、焼ナマシ(材料を熱して軟らかくする)という工程を追加しなければならない場合もあります。製品加工を受注する際には、これらの事も十分に考慮して製品図を見て検討してください。厳しいと感じた場合は、製品設計者と話しあい、量産に入ってから問題が起きないよう形状・材質など受注前に十二分に打ち合わせをしてトラブルを回避してください。

小さい形状のプレス金型のメンテナンスについて

形状の大小にかかわらず、抜きプレス金型・穴あけプレス金型は加工数量を決めて定期的にメンテナンスしてください。曲げプレス金型については材料滑り込み部分の磨耗が発生します。(目視で確認できます。)この部分には最初から表面処理など金型の一部を部分的に硬くする加工処理をしておくことをお薦めします。金型の磨耗が遅くなりますし、早めに再度表面処理をすれば、新規に磨耗した部分を作り直すよりプレス金型の修理費が安くなります。

お問い合わせ・ご相談・お見積

「金型が壊れたから急いで修理したい」「製造工程削減のアイデアが欲しい」など、お気軽にお問い合わせ下さい。